建築物データベース

山形の建築作品一覧

名称 鶴岡市 鶴岡タウンキャンパス
概要

 鶴岡市に2001年春オープンした「鶴岡タウンキャンパス」。鶴岡市の中心には鶴ヶ丘城址があり、堀と緑のある公園として市民に開放されている。
 タウンキャンパスの敷地は、その公園に隣接し、センターの棟の前には巨大な人工池のきれいな水を公園まで引き、堀の上水にも役立てている。
 池に面するキャンパスセンターの中には、慶応義塾大学の先端生命科学研究所、地元の自治体などが共同で設立した東北公益文化大学の大学院、生命科学分野などの専門図書館「致道ライブラリー」が入っている。

名称 金山型住宅・全町美化運動
概要

場所:山形県金山町
担当:金山町産業課商工景観交流係 電話0233-52-2111 内線406
URL:www.town.kaneyama.yamagata.jp
 山形県金山町は、人口およそ7,000人の小さな町である。全町美化運動(昭和38年) に始まった「街並み景観づくり百年運動」が地域住民に定着し、この活動により「金山型住宅」の体系化も図られました。この20年間で「街並み景観づくり」と地場産業への波及効果の成果が着実に現れており、まさにオンリーワンのまちづくりの優良事例として全国から注目を集めています。

名称 三川町立東郷小学校
概要

○設計趣旨
 北に出羽富士「鳥海山」東に霊峰「月山」を望み、秋には稲穂がたなびく自然環境に恵まれた地域である。敷地も31,836m2と広く南側にグラウンド、校舎棟には二つの大きな中庭を設け、建物全体が行き止まりのないループ状の建物配置とした。校舎棟は平屋建てとして隣棟間隔25m以上で冬でも十分日差しが入る様にした。教室は多目的スペースを併設し多様な学習が出来る様にした。根曲がり材方杖を設けた登り梁空間は天井高4~7mとなっている。冬の暖房は床下温風式床暖房とペアガラス木製サッシの効果で天井高さの不利益はない。夏は南西に設けた屋根突きテラスが日差しを遮り、教室の開き窓と高窓が西風を取り入れ自然のそよ風が流れ涼しい室内としている。事前に木材を確保する事が公共事業においては難しいが出羽庄内森林組合と地元製材所の協力を得、寒切りと葉枯らしをお願いした。雪国特有の根曲がり材を多用し材料コストの削減と強度の向上をはかった。

名称 南陽市立赤湯小学校
概要

○設計コンセプト
 赤湯小学校を計画するにあたって、景観(自然展望)、太陽の光(自然エネルギー)、古墳(歴史・伝統・文化)の三つのキーワードを設定し、それぞれの言葉の持つ意味を反映させた敷地全体をミュージアム(広義的意味あいでの博物館)として捉え、学校が子供たちにとって自由に、自然に、個性的に、そして楽しく体験学習ができる場をイメージしました。
 「チルドレンズ・ミュージアム」=地域の子供と大人が共に遊び、語り、理解し合う、共生のできる場、そして自然と環境に共存し地域社会に開かれた学校とし、屋内外の全ての施設が子供達の博物館構想であるように計画しています。

名称 山形県JAビル
概要

○設計コンセプト
 山形県のJAグループの拠点ビルにふさわしい、品位と風格のある意匠構成を行い、山形市中心地のランドマークとなる建物として、ファサードは、シンプルかつシンボル性の高いデザインとしました。又、内部空間については、多様な専門業務に対応できる充実した機能を装備し、組織、機構改革や配置替え等にも柔軟に対応可能な自由度の高い平面計画としました。 本施設は県下JAグループの拠点施設となる為、災害時の人命の安全確保に加え、建物の機能確保を図るため免震構造を採用、並びに電源の二重化に依り建物本体のみならず、システム全体(IT機器、居住性等)の安全性をも向上させる計画としました。

名称 甑葉プラザ
概要

 平成18年に行われた設計者選定のための公募型プロポーザルのテーマは「交流と学習による賑わいの創造」でした。これに応えるため、設計では図書館と平土間の多目的ホールを主とする複合的な機能をもった諸室を、建物中央の「祝祭広場」を取り囲むように配置し、2階にはそれらを繋ぐ回遊路を設け、ここを訪れる人の視線が交差し、日常的な賑わいを生み出す場所を多く計画しました。夏祭りや四季折々のイベントがこの広場を中心に繰り広げられ、非日常的な賑わいが華を添えます。
 建築上は雪国の地域性を考慮し、融雪対策や雪除けのための軒空間を多く設けるなどの計画を行いました。また曇天の長い冬の中にある図書館のインテリアとして、ガラスクロスの光天井を発案し、開放的で明るい意匠を心がけました。(高宮眞介)

名称 山形大学工学部創立100周年記念会館
概要

○設計趣旨(文責:高宮眞介)
2006年に行われた公募型プロポーザルの要項の中に、事業者がこの建築に求める条件として、「大学のシンボルとなる建築」とか「格調ある集いの場」といったコンセプトが謳われていました。私たちはそれに応えるために、簡潔で自律性の高い幾何学的な建築の構成を提案しました。そしてこの建築にダイナミックな動きを組み込むため、エントランスホールに設けたスパイラル状の階段が、2階から外部の階段に連続し地上の正面広場まで達するような提案をしました。もう一つの提案は、正門の軸線上に「100周年記念プラザ」を計画し、この建築が、そのプラザを挟んで明治期に建てられた本学部の前身、米沢高等工学校の旧本館(重要文化財)の側面に対面するように配置することでした。平成の簡潔な建築が明治の様式建築に対峙することによって、正門にふさわしいアイデンティティをそこに付与し、併せて学部100年の校史を顧みる契機となることを願いました。

名称 山形まなび館
概要

○設計趣旨
 山形市立第一小学校旧校舎は、昭和2年に竣工した山形県最初の鉄筋コンクリート造3階建ての校舎です。ドイツ表現主義とアール・デコ装飾様式の建物で、学校建築史上においても貴重な建物で、平成13年に国の登録文化財として登録されました。
 平成19年8月に提出された「山形市立第一小学校旧校舎保存活用に関する提言」に基づき、全館の耐震補強工事並びに、地階と1階の用途変更改修工事を行い「山形まなび館」として生まれ変わりました。文化財的価値を持つ建物として設計上配慮したのは、安全性の確保、文化財的価値の保存、適切な活用計画に対応出来る耐震補強計画とし、意匠は建設当時の設計図を基に復元に努め、新校舎も旧校舎との意匠の調和をはかりました。

名称 鶴岡市立藤沢周平記念館
概要

■設計趣旨
 鶴岡市立藤沢周平記念館は鶴岡公園の緑に恵まれた環境の中で、藤沢文学の世界と親しく対話する場所です。記念館はこの歴史的環境の中で静かに佇み、訪れる人をやさしく迎え入れます。けっしてこれ見よがしに存在を主張することなく、藤沢作品から私たちが感じるような、抑制がきき静かでそして凛とした雰囲気のある存在感を表現しています。内部には地元産木材でつつまれた、やさしく落ち着いた心地よい空間が作られています。展示室で藤沢作品と触れ合ったあとには、周辺の歴史的・自然的環境と一体となったサロンでその余韻を楽しむことが出来る様配慮しました。

名称 寒河江市屋内多目的運動場 チェリーナさがえ
概要

■設計趣旨
 寒河江市では、冬季も健康増進のため屋外スポーツが楽しめ、通年利用のできる施設を望む声に応え、屋内多目的運動場の整備が進められました。
 建物は積雪1.5mに耐える35m×51mの大屋根を支える構造として、張弦梁と吊り構造を組み合わせた「複合式張弦梁構造」としています。張弦梁をマストから吊り、上弦材の負担を軽減スリム化し、外部架構はこの張弦梁を吊るため、バックステイを基礎に定着する構造です。
 スポーツ施設にふさわしく、力感のあるダイナミックな形態をめざしました。外壁・屋根をガルバリウム折板、採光開口はプラスチックの折板を採用、軽量化とコスト縮減をはかりつつ、鉄骨の亜鉛メッキなどの素材を率直に表現するデザインとしています。