建築物データベース

山形の建築作品一覧

名称 シェルターインクルーシブプレイス コパル(山形市南部児童遊戯施設)
概要

事業基本方針
すべての子どもたちが「生きる力を育む、未来の学び場」として

特徴
 美しい山並みに呼応する雲のような屋根が特徴的な本施設は、「障がいの有無や、人種、言語、家庭環境に関わらず、多様な個性や背景を持った全ての子どもたちの遊びと学びの場」という基本方針を持つ、全国的にも事例の少ないインクルーシブ施設で、最大25mスパンの山形市産カラマツ集成材のアーチ梁が子ども達をあたたかく包み込む空間構成となります。
 山形市がPFI法に基づき実施する当事業は、シェルターなど10社が出資して設立した特別目的会社(SPC)「株式会社夢の公園」が15年間の運営・維持管理を行います。

名称 光の湊~酒田駅前の新たな船出~
概要

■事業概要
 山形県酒田市は北側に鳥海山、南側に月山を望み、庄内平野の中央を流れる最上川の河口付近に位置する。江戸時代には西回り航路が整い、北前船交易により湊町、商人のまちとして栄えた。中心市街地で当時の豊かな文化が今なお残る中町エリアから1.5kmほど離れたJR酒田駅の正面で現在もプロジェクトは進んでいる。
 官民の垣根を超え、複合する用途間の相乗効果により、酒田にしかないヒト・モノが集まり、ここでしかないコトが生まれる「陸の湊」のような建築をつくり、駅前と中町との回遊性の向上と中心市街地全体の発展をめざした。

名称 国登録有形文化財 旧農林省蚕糸試験場新庄支場(第4蚕室)
概要

■施設概要
 国登録有形文化財の旧農林省蚕糸試験場新庄支場は昭和9年に開設され、約10haの広大な敷地面積を活かして蚕種の研究や桑の栽培等、蚕糸業の発展に寄与し「原蚕種」の名称で市民からも親しまれてきた施設です。
 昭和初期に全国に建設された蚕糸試験機関の中で、敷地環境と建造物が合わせて保存され蚕室や試験施設が当時の面影を残し複数棟が現存するのは 全国的にも新庄支場だけであり、新庄市では国から施設全体の譲与を受け、 地域の歴史と文化を将来へ伝えるべき地域の「宝」として平成25年に国の登録有形文化財に登録されました。

名称 旧長井小学校第一校舎
概要

■設計趣旨
地域の人々の「記憶」と「アイデンティティー」を継承する平成の大改修
 旧長井小学校第一校舎は昭和8年に建設された木造校舎で、国の登録有形文化財に登録されています。平成27年に耐震性能不足により使用禁止となり、小学校としての役目を終えましたが、82年間にわたり多くの卒業生を送り出してきました。
 長井市は、市民から愛されているこの建物を存続させることを決定し、第一校舎は学校施設から学びをテーマとした地域の交流施設として生まれ変わることとなりました。

未来へ継なぐ地域の力
 私たちは「建物が地域のために利活用できること」「安全・安心で、快適な建物とすること」「人々の記憶やアイデンティティーを継承すること」をテーマとして設計に取り組みました。免震レトロフィットの採用や防耐火設計など、私たちの持つ建築技術を駆使して建物の必要性能を確保するとともに、文化財としての意匠、また地域の人々に愛されている校舎の姿をできる限り保ち、老朽化改修や断熱改修を施す計画としました。
 工事施工にあたっては、地域のランドマークである本建物は、地域の職人の手によって次世代へ継なぐべきと考え、設計段階から地域の職人の力を活かす改修計画を立案し、地元のゼネコンや大工、曳家業者などの地域の力を結集し、耐震診断から5年を超える歳月を経て建物完成を迎えました。

名称 旅籠町にぎわい拠点「gu/ra」(グラ)
概要

■事業概要
 この施設は、2001年に山形市に寄贈された、御典医の流れを汲む代々医師の家系、木村家の住居と診療所「旧木村邸」を「市民の集う賑わい拠点」として整備・開発した文化複合施設です。整備にあたっては、旧木村邸の土蔵と祠、そして庭木を再生利用しました。
 石蔵は、旧半田商店(市内駅西)が飼料倉庫として使用していた、今は採掘されていない中川石(南陽市)で造られた歴史的建造物を、現代の建築技術により蘇らせ、山形の遺産となる後世に残る建築物です。また、土蔵は補強改修にメンテナンスを加えて、現代風にアレンジしました。敷地の半分以上を占める「開かれた広場」は、重厚な中川石と緑溢れる自由広場を整備、市民が自由に集い立ち寄れる「まちなかの居場所」です。

●事業主体:山形建設(株)(事業企画・設計・建設)
●運営主体:(株)旅篭町開発(山形建設(株)、山形パナソニック(株)共同出資)
●事業内容:レストラン、クラフトストア、ラウンジホール、広場の運営